疾病の概要
「脂質異常症」とは、血液中のコレステロールや中性脂肪(トリグリセリド)の値が基準から外れている状態をいいます。

特に LDLコレステロール(悪玉)高値、HDLコレステロール(善玉)低値、中性脂肪高値 は動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中などのリスクを高めます。
脂質異常症は初期にはほとんど自覚症状がなく、多くは健康診断で指摘されて気づきます。生活習慣(食事の偏り、運動不足、肥満、喫煙、飲酒など)や遺伝的体質が関与し、放置すると動脈硬化性疾患のリスクが長期的に高まります。
そのため、血液中の脂質を適切に管理し、心血管疾患や脳血管障害などの合併症を予防することが重要です。
対象者
- 健康診断でコレステロールや中性脂肪の異常を指摘された方
- 脂質異常症の診断を受け、治療・管理を継続したい方
※オンライン診療を安心して続け、健康状態を良好に保つためには、定期的な血液検査が必要です。必要に応じて、当院(用賀アーバンクリニック)やお近くの医療機関での検査をご案内します。
対症療法
主に生活習慣の改善と薬物療法を組み合わせて行います。
・食事療法
飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を控え、野菜・魚・大豆製品を中心としたバランスの良い食事を心がけます。必要に応じて、医師が具体的な食事内容をアドバイスします。
・運動療法
病状や体力に合わせた無理のない有酸素運動をおすすめします。体重管理や血糖コントロールにもつながり、脂質改善に効果的です。
・薬物療法
生活習慣の改善だけでは十分でない場合、コレステロールや中性脂肪を下げる薬を使用します。薬物療法により、動脈硬化や心筋梗塞・脳梗塞などの合併症リスクを抑えることができます。
※処方は診察をした上で医師の判断で行います。症状によっては処方できない場合がございますので、予めご了承ください。
療養計画書について
2024年6月1日に施行された診療報酬の改定に伴い、高血圧、糖尿病、脂質異常症を治療中の患者様に対して、「生活習慣病療養計画書」を作成していきます。
これは、年々増加する生活習慣病対策の一環として開始された制度で、個人に応じた「療養計画書」を作成し、より専門的・総合的な治療管理を行っていくことを目的としています。
患者様には、個別の目標設定や血圧・体重・食事・運動に関する具体的な指導内容、検査結果をまとめた「療養計画書」を作成します。初回のみ、計画書への署名(サイン)が必要となりますので、ご協力をお願いいたします。
療養計画書発行の流れ
①診療の中で、治療の計画を立てる
②(初回のみ)「療養計画書」を作成し、患者様へ郵送
③(初回のみ)「療養計画書」に同意、署名(サイン)をいただき、返送
④治療を進める(4か月ごとに計画書を見直し、交付します。再署名は不要です)
治療頻度と流れ
診察は 月に1回程度 が目安です。
※3~6か月ごとに血液検査を行い、その結果をもとに治療方針を調整します。血液検査は、健康診断で行ったものでも問題ありません。治療計画に必要な血液検査のタイミングについては、医師と相談しながら決められます。
毎月の利用イメージ(例)オンライン診療・定期検査・治療のサイクルを繰り返します

料金の目安
診察料:
当院でのお支払い
初診:約1,300円
再診:約1,500円
システム利用料:980円
薬局でのお支払い
※当院でのお支払いの他に薬局でのお支払いがあります。
当院でのお支払いについて
保険診療として3割負担の場合の料金の場合、
初診1,300円前後 再診1,500円前後
システム利用料 980円(オンライン診療システムの利用にかかる費用です)
薬局でのお支払いについて
処方されるお薬や日数によってお値段は異なります。
詳しくはご登録いただいた薬局にご確認ください。
※初診の場合にお薬手帳や健康診断結果などの基礎情報がわかるもののご登録がない場合や、その内容によっては処方日数に制限がかかる場合がございます。
よくある質問
- Q 脂質異常症と診断されましたが、症状がありません。薬は必要ですか?
- 自覚症状がなくても、放置すると動脈硬化が進行し心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まります。医師の判断で薬物治療が必要な場合があります。
- Q 食事制限はどの程度必要ですか?
- 極端な制限ではなく、脂質の種類や量を調整し、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
- Q 脂質異常症は運動で改善できますか?
- 有酸素運動や体重管理は中性脂肪やHDLコレステロール改善に有効です。薬物療法と組み合わせることでより効果的に管理できます。
- Q 通院ができません。オンライン診療だけでの受診はできますか?
- オンライン診療のみでの継続も可能ですが、脂質異常症の管理には定期的な血液検査が必要です。そのため、3~6か月に1度は当院(用賀アーバンクリニック)またはお近くの医療機関で検査を受けていただく必要があります。検査結果をもとにオンライン診療を行うことで、安心して治療を継続していただけます。
- Q 現在、他クリニックに通院しています。薬も処方されているのですが、同じ薬を出してもらうことは可能ですか?
- 他院に通院中の方でも受診できます。普段処方されているお薬をご希望の方はおくすり手帳のご登録をお願いいたします。ただし、お薬は医師の判断で処方されるため、症状によっては処方できない場合がございます。予めご了承ください。