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2023.12.25

放っておくと命の危険も。睡眠時無呼吸症候(SAS)の治療方法について

プラタナス編集部

治療の重要性

睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)は、睡眠中に繰り返し発生する呼吸停止の状態を特徴とする疾患です。いびきや不眠、夜間睡眠中に目が覚めたり(夜間の中途覚醒)、起床時の頭痛、日中の眠気などの症状があります。また、高血圧の他、不整脈などの循環器系の障害、呼吸器系の障害などの合併症を引き起こすこともあります。特に、日中の眠気のため、居眠り運転による交通事故などを起こしやすく、治療をせずに放置しておくと、生命に危険が及ぶ場合もあります。
適切な検査とそれぞれのケースに応じた治療が必要です。

日常生活でできること

◯減量

肥満傾向が出始めたころにいびきもかくようになったという方は実際多くいらっしゃいます。従って逆に減量を果たせばいびきも減るという可能性が高いと思われます。もちろん、体重管理は重要な治療方法なのですが、直ちに減量できるわけではありませんので、翌日から効果が出るわけではありません。

◯禁煙

喫煙は、血中の酸素を低下させ、咽喉頭部の炎症をおこし、睡眠中の無呼吸に悪影響を与えます。肺ガンの予防など他の健康のためにも禁煙をおすすめします。

◯晩酌や入眠前の飲酒の中止

お酒を飲んで入眠すると、粘膜の浮腫が生じいびきをかきやすくなります。就寝前の少量のアルコールでも、いびきや睡眠中の無呼吸を悪化させることがあります。就寝前の少なくとも4時間は飲酒を避けることが必要です。晩酌してそのまま寝る方、就寝前に必ず飲酒するという方は、飲酒の中止のみで症状が改善することもあります。

◯横向きで寝る

最も簡便な対策は横向きで寝ることです。
ただし、閉塞の程度の強い状態では効果がないこともあります。また、そもそも横向きでは寝られないという方もいらっしゃるため、実効性がないという意見もあります。人間は寝てしまえば、どのように寝るかは自分ではコントロールできません。

CPAP療法とその他の治療法

◯経鼻的持続陽圧呼吸療法装置(nasal CPAP:nasal Continuous Positive Airway Pressure)

鼻にマスクをあて、一定圧を加えた空気を、鼻から送り込むことによって、上気道の閉塞を取り除き、睡眠中の気道を確保する非常に有効な治療法です。睡眠時無呼吸症候群の方に有効で、多くの方への治療の第一選択とされています。
寝るときにマスクをあてバンドで固定するため、「これでは寝られない」と感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、この治療では最も有効な治療方法で、慣れれば熟眠が得られるようになり、日中の眠気の軽減にも効果があり、死亡率の低下のデータもあります。
使用方法は下記動画が参考になります。
Zone株式会社動画集

◯マウスピース(口腔内装置)

軽度な症状に適した治療法になります。スリープスプリントとも言われています。睡眠中にのどがふさがらないようにするため、お休みいただくときに口に装具をはめる方法です。装具の作成は専門の歯科医にて個々の口に合うように行います。比較的簡便で効果も早く出ますが、顎関節に少し負担がかかります。
手軽に思えるかもしれませんが、必ずしも全ての症例に効果的な治療方法というわけではありません。特に、重症の方の場合には治療効果が不十分とされる報告もあります。重症度をきちんと把握し、医師とよく相談した上で治療を始めるのが良いでしょう。

当院の診療について

CPAP療法を選択される場合には、現行制度(2023年12月時点)では、1~3ヶ月毎に対面診療が必要となります。対面診療は同一法人の東京都世田谷区にあります下記クリニックで実施可能です。
当院で自宅検査をした後に、下記クリニックや最寄りのクリニックをご紹介します。

用賀アーバンクリニック

桜新町アーバンクリニック

松原アーバンクリニック

参考情報

日本呼吸器学会 – 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020
厚生労働省 – e-ヘルスネット(睡眠時無呼吸症候群 / SAS)

この記事を書いた人

プラタナス編集部

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